ニューチャーネットワークス

頻繁なコミュニケーションと協働(高い接触頻度)①

前回まで、ブレークスループロジェクトを組織化するための条件として、(1)価値観と目標の共有、(2)ルーティンによる強いマインドセット、(3)帰属意識と役割、(4)明確な行動規範、について述べてきました。5つ目の条件は「高い接触頻度」。すなわち頻繁なコミュニケーションです。プロジェクトにおけるコミュニケーションの重要性について基本的なところから見ていきます。 

■コミュニケーションが苦手な人・得意な人、それぞれの悩み

人とのコミュニケーションが苦手という人の本音を聞くと、次のような悩みを抱えていることが多いようです。

一方、コミュニケーションは比較的得意と思っている人にも弱点はあります。職場では例えばこんなことはないでしょうか。

いかがですか?これらの一つや二つ、どなたも心当たりがあるのではないでしょうか。

■なぜコミュニケーションは必要か

原点に立ち返って、人は何のためにコミュニケーションするのか考えてみましょう。我々は無意識にコミュニケーションしていますが、その必要性とはどのようなことなのでしょうか?

理由①パーパス・ビジョンを共有し続けるため

人はだれしも職場、学校、趣味などのサークル、地域活動、オンラインコミュニティなど何らかの「組織」に属しています。そして、どんな組織も理念あるいはパーパスなどと呼ばれる組織の「目的」、および、ビジョンなどと呼ばれる「ありたい姿」を持っているはずです。

組織は時代や環境の変化の中で、常に存在意義を模索し追求しています。変化に合わせ、パーパスやビジョンの再解釈、時にはアップデートが必要になることもあるでしょう。そうした絶え間ない活動を通して組織は進化していくわけです。そして、それらの活動を可能にしているものこそ、組織構成員の間の、また組織外部とのコミュニケーションにほかなりません。

また、組織に所属する個人にとっても、自分自身のパーパス・ビジョンと組織のパーパス・ビジョンとの共通性を確認したり、組織との関係を深めたりするためにも、コミュニケーションが必要です。コミュニケーションを通して自分の仕事の意義を見出し、仕事の価値を創造していくことができるのです。

理由②まわりとの関係を構築し、それを維持・発展させるため

人にとって、「成長する」ことと「周囲との関係が良好に発展する」ことの間には、強い相関関係があります。この場合の「周囲」とは、職場であれば同じ部門の同僚や他部門の社員、社外の取引先、お客さまなどです。まわりと良好な関係を築いていけば自然と良いフィードバックがかかるようになり、人は成長していきます。

また、企業経営の世界で近年重要性が増していると言われるものに「ビジネスモデル戦略」がありますが、これは企業とその周囲との関係性に関する戦略です。周囲との関係を維持・発展させるためには、コミュニケーションが欠かせません。人・組織と周囲の関係が強化され、互いに良いフィードバックがかかるようなコミュニケーションの仕掛けづくりが重要になってきます。

理由③互いにものごとの認識を変え、大きく成長するため

人と人とのコミュニケーションが深まれば、互いが成長していきます。では、コミュニケーションが深まるとは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。それは、パーパス・ビジョンを基軸として、人と人の間で以下が起こることです。

このようにコミュニケーションを通じて関係が深まっていくことで、人は学習し大きく成長していくのです。 

← コラム一覧へ