自社のリソースだけで進めようとしていないか?
■自社のリソースだけで進めようとしていないか?
かつての技術主導のモノづくり企業では、技術開発、設計、製造から販売、アフターフォローまで全て自社で完結することが良いとされ、外部企業と連携するという考え方はほぼ存在しませんでした。しかし、インターネットの普及やデジタル化などで外部調達コストが劇的に低下すると、むしろ国内外を問わず優れた企業からの外部調達を活用したほうが、性能、コスト、そして市場参入のスピード、投資採算リスクなどの面で有利になるケースが多くなりました。

かつては自社完結していたが、今では製造のほとんどが外注という技術主導のモノづくり企業も少なくありません。そのような企業の中には、ビジネスモデル戦略をベースにして、マーケティングと技術開発に特化しているところや、その反対に製造に特化して業績を上げているところもあります。後者の良い例が、台湾の半導体EMS(Electronic Manufacturing Services)のTSMCやFoxconn(フォックスコン)などです。
革新的価値創造のためにはビジネスモデルの構築が必須と前述しました。そのビジネスモデルも、自社単独で構築することは困難なだけでなく戦略的にも意味がありません。なぜなら、協業する外部企業・組織が多くなるほどビジネスモデルは拡張しやすくなり、1企業が負うリスクも相対的に低減できるからです。市場が変化しやすく、製品のライフサイクルが短期化する傾向が強い今日、自社完結のビジネスを目指して大きな投資をすることは高いリスクを伴います。
問題は、外部企業と連携するための戦略、組織体質、人材・ノウハウが自社の中にしっかり準備されているかどうか、です。具体的には、以下の点をチェックしてみてください。
- 戦略:自社のコア技術、コアコンピタンスが明確で、市場をリードするだけの強みがあるか。それらは外部企業・組織に対して交渉力があるものか。
- 組織体質:外部企業・組織の強みを理解し、また異なる産業や企業文化を取り込み、学習し続ける組織体質があるか。
- 人材・ノウハウ:外部企業・組織とのコラボレーションやアライアンスを推進するための人材やノウハウがあるか。