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ドメイン戦略が不明確なままではないか?

ドメイン戦略が不明確なままではないか?

ドメインとは「生存領域」のこと。事業ドメイン、技術ドメイン、市場ドメインなどのように使い、それぞれ自社の生存領域を定義します。ドメイン戦略とは、「わが社はどのドメインで戦うか」を明確にすることであり、極めて重要です。技術を含む自社のコアコンピタンスで市場を支配・コントロールできる範囲(ドメイン)を定めることにより、他社の参入を阻止し、価格競争を避け、独自の顧客価値を訴求しやすくするのです。

最近、このドメイン戦略が不明確なまま新製品・新事業の開発に取り組んでいるケースがよく見られますが、残念ながらそのほとんどが失敗に終わっています。自社のコア技術が強みを発揮する領域、すなわちコアコンピタンスが存在する「勝てる領域」を明確に決めることなく、参入機会があるからという理由のみで市場参入を試みれば、早晩、競争が激化し事業継続は難しくなるでしょう。

ドメイン戦略の必要性

ドメイン戦略の構想とは、市場環境の変化を読み、自社の技術、製品、バリューチェーン、顧客や市場などを競合と比較し、コア技術を含めた中核的な強みであるコアコンピタンスを見極めた上で自社の戦う領域を決定することです。この作業はかなり難易度が高く、ある程度の事業経験を必要としますので、本来はトップマネジメントや役員クラスが担うべき仕事です。しかし、多くの企業ではそれができていません。むしろ、組織メンバーから新技術や新製品のアイデアが発案されるのを待ち、出てきたところで個別判断するトップマネジメントが大半ではないでしょうか。

ドメイン戦略の不在は様々なマイナスを生む

このようにドメイン戦略が欠落したまま単発の製品開発を断続的に行なっている企業・組織では、何が起こるでしょうか。まず、新製品・新事業の開発過程で得られた貴重な情報や外部ネットワーク、そして有意義な失敗の経験などが一向に蓄積されず、次に生かされることがありません。また、多くの社員は社内で研究開発や新事業開発に従事することにリスクを感じるようになり、挑戦する風土が消えていきます。その結果、新製品・新事業がいつまでも立ち上がらす、既存事業の売上ウエイトがますます高くなり、組織の多様性やダイナミズムは失われ、成長が鈍化していくのです。

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